さくらんぼ、日米でどうして違う?

セイヨウミザクラがいわゆるさくらん

日本で有名なさくらんぼといえば佐藤錦などがありますが、セイヨウミザクラはもともとヨーロッパや北アフリカ西アジアに生えていた植物です。 原産国は西南アジアあたりとも言われています。きっとおいしいから広がっていったんでしょうね。

紀元前の時期、青銅器時代から食べられていたそうで、人類の周りには昔から相当な食べ物があふれていたようです。

現在私たちが目にするような食べられる「さくらんぼ」は、明治時代にやってきたドイツ人の手によって植えられました。 緯度からすると北海道や東北がピッタリだったということでしょうね。

ちなみにお花見で有名なソメイヨシノは幹がごつごつしていて大きく、枝も上から覆いかぶさるよう左右に広がります。 それに対してセイヨウミザクラは枝ぶりがやや控えめ、幹も年月を経たソメイヨシノに比べるとすらりとしています。

アメリカンチェリーはビングという種類

セイヨウミザクラに対して、スーパーで売られているアメリカンチェリーもありますよね。 日本のさくらんぼと違って、濃い紫色をしたものの方が甘くておいしいんですよ。

日本のさくらんぼよりも少し安くてたっぷり食べられる、ということで庶民にはありがたいフルーツだったんです。 (私も年に1回日本のさくらんぼを食べられたら御の字、という家庭に育ちました)

私たちが「アメリカンチェリー」と呼びならわすものは、「ビング」という品種のさくらんぼ。 カリフォルニアやワシントン、オレゴン州で栽培されていますが、果肉がしっかりしています。 2,3日は輸送に耐えられるので、日本の食卓で歓迎されました。

その形は「小さくしたりんご」といった感じで、食卓に並ぶと幸せな気分になったものです。

カロリーは控えめながらミネラル豊富で、小さいながらも頼れるフルーツなんですね。

まとめ

今回は桜前線の話が出たついでに、さくらんぼについて調べました。

これまではただ「アメリカンチェリー」とだけ呼んでいたさくらんぼにも、多くの品種があることもわかりました。

アメリカでも「おいしくて木材も便利に使える」さくらんぼの木は珍重されたことでしょう。 いつ頃から植えられていたかは調べ切りませんでした。 でもりんごを植樹したジョニー・アップルシードの話もありますから、ヨーロッパあたりから持ち込まれて熱心に植えられたのではないかと考えています。

さくらんぼを食べる時に歴史にも思いをはせると面白いかもしれませんね。