小中学校、教室の壁なくす?

コロナの三密をさけるため、学校の教室の壁を完全になくしてオープンスペースを考えているそうですね。 確かに通気性がめちゃくちゃよくなるので、三密をさける意味ではいい考えなのでしょう。

ただし壁をなくしても、子供たちって集まってわいわいがやがややってます。 共有スペースで集まってたら、そこだけ三密になるわけです。

それだけではありません。 教室の壁やドアというしきりをなくしたら、風が直接入ってきますから風邪をひきやすくなります。 また、ドアを締め切ることで「授業の時間になった」というふうに子供たちは判断しますよね。 壁を完全になくしてしまったら、休み時間と授業時間の区切りがつかなくなり、混乱する子供も出てくるでしょう。

現場の問題

また、現場の先生でオープンスペースでの授業になじんでいる方はどれくらいいるでしょうか。 どこで授業をするのか、どうやって区切りをつけるのか見通しが立たない分、苦労するでしょうね。

なにせ子供は授業が終わったらおしゃべりしたい、遊びたいという気持ちで来ているので一度「おしまいです」などと言ったとたんに外に飛んでいくもの。 だからこそ、しきりのない状況である程度のメリハリをつけられるのかと言う疑問はあります。

三密にならないようにする意識が大切であって、建物の構造をいじっても仕方ない気がします。

なぜこれをいうのか

教室の構造をいじる前に生徒と教員の意識を何とかした方がいいという理由は簡単。 私の出身校はガラス張りの建物ですが、夏場になると大きい窓ガラスから直射日光が差し込むのでものすごく熱かったのです。 それまでは普通の校舎でしたが、それでも夏になると汗がダラダラ流れて手汗で答案用紙がふやけるほどでした。

それでも窓の上のひさしがあったので、まだマシだったのかもしれません。 ガラスではどこにも逃げる場所がなく、生徒からは不満の声がめちゃくちゃ上がっているのです。

当初は、光がたっぷりはいる明るい校舎がコンセプト。 実際作ってみると、想像以上に暑くて授業が頭に入らないというとんでもないことになっています。

今後コロナがどうなるかはわかりませんが、建物の構造を変える前に考えることはたくさんありそう。